こんにちは、ねこきん(@nekokin37)です!
この記事では不動産鑑定士の試験合格までの勉強時間の目安を説明します。
合格までの勉強時間は人それぞれですが、ざっくりの目安を記載しています。
前提条件として以下を置いています。
- 試験科目についての予備知識ゼロ(宅建士や会計士合格者とかではない)
- 資格予備校を利用している
- 勉強時間に予備校講義時間はカウントする
- 土日休みの会社員
- 勉強期間が伸びる程、勉強時間は伸びる
以上の前提の下、総勉強時間・1日当たりの勉強時間を分析してみました。
1. 合格までの目安時間
標準的な合格までの期間と目安時間を示すと以下の通りです。
実体験、周りの合格者の意見などに基づいていますが、大きな認識相違はないと思います。
1年で2,000時間はかなりの高負荷ですが、専業の方であれば十分可能な水準です。
なお、前提条件で記載しているように、期間が伸びれば伸びるほど必要な勉強時間は伸びていきます。
忘れないための復習の回数が増えるからです。
したがって、2年で2,000時間では合格は厳しいと思います。
では以降、具体的に見ていきます。
2. 勉強期間1年で2,000時間=平日3時間、休日12時間
1年で合格目標とする場合、2,000時間程度が目安となります。
2,000時間は1週間で38.5時間程度の勉強時間の確保が必要です。
1週間で38.5時間の勉強時間を確保するための平均的な目安を計算すると以下の通りです。
平日3時間は勉強に充てられるサラリーマンを前提にすると、休日に12時間勉強する必要があります。
平日の疲れを癒したい休日に12時間勉強するのはかなりしんどいです。
食事や家事などを考えると、起きている時間はずっと勉強しているに近い感覚かと思います。
これを1年間ずっと続けるのは相当の覚悟が必要です。
専業受験生なら平日時間をもっと確保できるため、1年合格は十分狙えます。
3. 勉強期間1.5年で2,500時間=平日3時間、休日8時間
1.5年で合格目標とする場合、2,500時間程度が目安となります。
初年度短答合格、2年目に論文合格プランが1.5年の勉強期間プランになってくると思います。
短期合格の王道プランです。
2,500時間は1週間で31.5時間程度の勉強時間の確保が必要です。
1週間で31.5時間の勉強時間を確保するための平均的な目安を計算すると以下の通りです。
休日8時間の勉強はかなり現実的な数値かと思います。
サラリーマンしながら合格を目指す人は1.5年がオススメです。
4. 勉強期間2年で3,000時間=平日3時間、休日7時間
2年で合格目標とする場合、3,000時間程度が目安となります。
1週間で29時間の勉強時間を確保するための平均的な目安を計算すると以下の通りです。
休日7時間の勉強はかなり現実的な数値かと思います。
最初から2年前提で勉強する場合、期間の長期化からダレてしまう恐れがあるので要注意です。
5. 留意点① 休みなく、ぶっ通しで勉強する計算となっている点について
上記の計算は毎日休みなく、ぶっ通しで勉強する計算となっています。
現実的には、どうしても集中できない時や休養日が入ると思うので、1日当たりの勉強時間はもっとタイトです。
一方で、祝日や有給休暇もカウントしていないため、トレードオフになっているイメージです。
6. 留意点② 勉強時間はあくまで目安であること
勉強時間はあくまで目安です。
これだけの時間机に向かっていれば、合格するというものでもないです。
あえて合格に必要な時間を数値で示すとすると、これぐらい勉強時間の確保が必要というだけのものにすぎません。
つまり
試験合格に対して、これだけの時間を犠牲にする必要があるという心構えを測るもの
勉強のペースメーカーとしての参考値
当然ながら2,000時間勉強しても期待値以上の理解・暗記ができなければ、3,000時間、4,000時間かかることは十分あり得ます。
7. TAC公表の合格者の勉強時間
TACのHPに記載されている合格者の勉強時間は以下の通りです。
TACでは、
平日は3時間未満、3~5時間の合計で半数以上
休日は7~10時間、10時間以上の合計で半数以上
となっています。
平日でも一定程度の勉強時間を確保されている方の割合が多くなっているのは、専業受験生も含んだ統計となっているからですね。
8. 数字から見る独学をオススメしない理由
私は不動産鑑定士試験について独学をオススメしていません。
独学のメリットはコストが浮くということですが、難関資格に分類されるものに当たっては、コスト削減に対しての費用対効果が悪すぎます。
その理由を見ていきます。
独学とした場合、以下のデメリットが発生します。
- 必要なテキスト、問題集の検討・収集に時間を要する
- 解説や質問できる講師がおらず、理解に時間がかかる
- どこが重要ポイントなのか、自身で調べ、判断する必要がある
要は、勉強効率が悪くなり時間が掛かるということです。
仮に2,000時間で受かったハズの人が、勉強効率の悪化というデメリットから1.2倍の時間が掛かったとすると、2,400時間かかります。
400時間の差です。
400時間ってどれくらいの価値があるかイメージしてみましょう。
400時間÷12ヶ月=33.3時間です。
毎月33.3時間の残業をするようなものです。
予備校代はオプション講座も含めて60万円程度です。
1年間33時間の残業を取るか、60万円を取るかを理解した上で、独学か予備校利用するかを判断すべきです。
ちなみに60万円÷400時間で時給1,500円です。
この記事のまとめ
勉強時間の目安を示すと以下の通りでした。
独学の場合は、上記よりさらに勉強時間がかかるものと思います。
予備校コストと勉強時間の費用対効果を念頭において、予備校利用か独学か検討したほうがよいです。
ご相談です。
来年5月の短答式合格を目標にしているのですが、今からtacなどの予備校を受講したとして、間に合いますでしょうか。はなから届かないような難易度であれば考え直そうかと思うのですが…。
今年から不動産業に携わり、先月に宅建合格したものです。どうにか周りより知識をつけたいと思い頑張りたいと思ってます。
何もわからずでして、どうかご教示いただけると助かります。
きなこさん、はじめまして!
宅建合格されたということでおめでとうございます!
勉強の素地が出来ているため、半年あれば短答式合格は十分可能です。
近年、宅建の難易度が上がっていると聞き及んでおりますが、一方で鑑定士の短答式試験の合格率は上昇傾向にあります。
そのため宅建と鑑定士の短答式試験に大きな乖離はないと感じています。
一方で論文式試験は相応に時間と労力と覚悟は必要です。
ただ合格後に得られるメリットも大きいと思っています(転職・独立の選択肢の広がり、試験をやり遂げた自信。周りとの差別化も良いですね!)
軽い気持ちでやってみたらと勧められる試験ではないですが、まったく合格できないなんていう難易度でもないです。
もしお気持ちが向いておられるのでしたら是非チャレンジしてみてください^^
ねこきんさん
ご回答ありがとうございます。率直に頑張って見ようかと思えました!
実は私も元銀行員(地方で10年くらいですが)でございますので、ねこきんさんの言葉、非常に励みになりました。
論文式試験を見据えながら、まずは短答式頑張ってみます!
また良いご報告ができればと思います・・・!
きなこさん
元銀行員でしたか。お互い色んな資格とらされて大変でしたね笑
少しでもお役に立てましたら幸いです。
ご転職もされて大変な環境下かとおもいますが、無理せず頑張ってください。
良いご報告、楽しみにお待ちしております!