こんにちは、ねこきん(@nekokin37)です!
今回は不動産鑑定士試験の会計学対策として、簿記は必要ということについて書いてみました。
会計学に簿記は必要かってたまに聞かれますが、個人的には簡単にだけでも勉強しておいた方が良いと思いきます。
会計学は暗記さえすれば点数が取れます。
暗記を効率よく進めるためには理解が必要となりますが、簿記が分かってると会計学の理解が一気に進むので暗記の負担がガクッと減ります!
1. 会計学と簿記の関係
そもそもの会計学と簿記の関係をざっくり説明すると、
簿記は、日々の取引を仕訳という処理をして、決算書、つまり貸借対照表(B/S)・損益決算書(P/L)を作る作業です。
会計学は、その仕訳のルールを決めているものです。
会計学『資産には固定資産があって、帳簿に計上する額は取得原価で、毎年減価償却しないといけなくて、償却方法は定額法があって……』
こんな感じで会計学というルールがなかったら、
『ビル買ったで〜!とりあえず資産としこ。1億円で買ったけど、見た目ピッカピカで高級そうやし帳簿には3億円にしといたろ!ゲンカショウキャク〜?俺は大事に使うから価値なんか減らへんわ!毎年3億ー♪』
そんな自由な決算書ができちゃいます。
簿記は機械的に処理していくもので、会計学は何故そんな処理するのかの根拠です。
鑑定理論の論文(会計)と演習(簿記)に近い感じです。演習やると理論の理解深まる的なアレ。
日本語的にややこしい資産除去債務とか圧縮記帳なんかも簿記の仕訳が出来れば、暗記がスッといきます。
会計学のテキストには毎度仕訳が書いてくれてありますね。
2. 簿記3級の試験の難易度
ただ漠然と簿記を勉強するより目標あった方がモチベーション上がると思います。
そこでオススメなのが日商簿記3級の試験です。
簿記3級は10日位(20〜30時間位かな?)頑張れば合格ラインにいけます。
簿記3級はネット試験という形で、テストセンターみたいなところで毎日受けられるので、気軽にサクッと受けることもできて良きです。
ちなみに簿記2級までやるべきかという人もいますが、全く不要です。
2級には工業簿記も入ってきて、鑑定士試験の範囲からは完全に脱線してますし、難易度も上がって時間が掛かってしまいます(1〜2ヶ月位、100〜200時間位だと思います)。
簿記に費やす30時間が単純に会計学の暗記作業を30時間以上短縮する効果あると思うので簿記3級をオススメするのであって、簿記2級が鑑定士試験にあたえるメリットは乏しいです。
ちなみに簿記3級なら独学でオケーです。
予備校講義なんて申し込んだら時間めっちゃ持ってかれてもったいないです。
しつこいですが、受けるとしたら10日くらいの寄り道。
落ちてても再受験なんて不要です。
(おそらく簿記3級持ってても別に社会的評価はそれ程大きくないと思います。履歴書に書いて意味あるのは2級位から)
簿記の勉強はインプットそこそこにして、問題集の方をガンガン回して身体で覚える勉強になると思います。
ちなみに市販テキストいっぱいあってどれがいいのやらですが、TACのスッキリわかるシリーズがオススメです。
3. 簿記の知識は鑑定評価でも役立つ
鑑定評価では、事業用不動産の評価をするときに財務分析して賃料水準を把握することがままあります(その事業から生み出される収益から負担可能な賃料を求めます)。
P/L(損益計算書)の利益階層がわかっていないと、これでなんで賃料が求まるん?ってなってしまいます。
そういった意味で財務諸表が読めるようになっておく必要があります。
4. この記事のおさらい
- 会計学の理解のために簿記は有効!
- 学習するとしたら日商簿記3級で十分。
- 簿記3級に落ちても再受験する必要なし!
- 鑑定評価の実務としても、ビジネスパーソンの教養としても簿記の知識はあった方が良い!