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【7冊目】『不動産の価格がわかる本』

こんにちは、ねこきん(@nekokin37)です!

今回は不動産鑑定の実務に就くなら最初にオススメする1冊目はコレ!という本のご紹介です。

不動産鑑定は業界未経験の人が入ってくるのが普通だと思います。

初めてのことだらけで、また仕事内容が答えのないことも多く、肌になじみにくい人も多いと思います。

不動産はアセット毎に特徴が異なってくるため、注意すべきポイントが変わってきます。

そんなアセットの特徴を網羅的にまとめてある本書でアセットタイプの基礎知識を身につけましょう!

鑑定評価の本として最初にオススメする本は?
不動産アセットタイプの特徴を理解したい。
不動産収支の標準的な水準を把握したい。

『不動産の価格がわかる本』の1分紹介

編著の大和不動産鑑定は民間最大手の鑑定機関です。

大和さんは、各アセットに専門チームを組んで鑑定評価を行っているそうです。

そんな専門家集団が難しい用語はできるだけ避けて、”自分の言葉”で書くことを意識して作られています。

平易な表現となっており非常に読みやすい一冊です。

『主要アセットの特徴や評価方法がこの1冊で理解できる!』

帯のコメントがこの本の一言要約です。

本書は、オフィス・レジデンスから始まり、商業施設物流施設ホテルヘルスケアアセットなどの事業用不動産はもちろん、太陽光発電設備ゴルフ場の評価についても触れられています。

不動産はアセットタイプごとに多種多様な特徴がある

不動産はアセットタイプで特徴が異なります。

オフィスの需給はオフィスワーカーや企業業績(業績が良ければ、人を増やすため会社を増床する・グレードの高いビルへ移転する)によって左右されます。

レジは人口の増減に影響されます。増減が自然増減(出生・死亡)や社会増減(他都道府県からの転入出)なのかにも左右されます。

商業施設であれば、背後人口や消費行動で売上見込みが変わります。対象施設の特性を把握して商圏分析をする必要があります。また、商業施設特有でテナント売上に連動する歩合賃料や売上が一定ラインを越えたら歩合賃料が発生する形態もあります。

物流施設の需要と供給は人ではなく運ぶ商品にあります。

ざっと並べただけで分析するポイントはこれほどアセットごとに多様です。

不動産は需給動向で市場価値が変わってくるため、これらの特徴を抑えないと適切な分析ができません。

なお、内容的には証券化対象不動産を意識した書きっぷりなので、ほぼ収益物件評価の内容となっています。

収益費用項目について標準的な金額水準の例示

この本は収益費用項目について概ね標準的な水準はいくら?っといった感じで目安値が記載されています。

オフィスの賃料は東京都心の大規模ビルで月30,000~50,000円/坪。

維持管理費は月500~1,500円/坪。

水道光熱費は月1,000~1,500円/坪。

各章ごとにケーススタディとして具体例もあります。

もちろん不動産は個性が強いのでこの数値のレンジに入らないことはママあります。

が、ある数値を分析するとき”標準的な数値はいくら”と理解しておくことは非常に重要です。

『この維持管理費はこの物件として妥当か否か?』を分析するためには、

『標準的なレンジ内なのか、レンジから乖離しているならば何故か?』を起点として分析する必要があるからです。

本書のように標準的な数値について具体的に書かれている書籍はあまりないです。

実務未経験者は標準的な水準をまずは把握することは重要になるので、本書を参考にしてみると良いと思います。

今後のアウトプット

これで鑑定評価ができるようになるとは言えませんが、アセット毎の特徴を簡潔に捉えるには非常に良いので最初の1冊にはとても有用です。

入門書といえど、何度も読み直す価値はあります。

私も初心に戻って再度目を通してみます。

ねこきん
ねこきん
若手鑑定士意外にも、不動産会社や不動産ファンドマン、金融機関の担当者向けにもオススメされている1冊です!

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