こんにちは、ねこきん(@nekokin37)です!
前回に続いて答案構成について記事にしています。
今回は『答案構成の具体的なやり方』です。
答案構成、論点、解答骨子などの単語が難しいイメージを作りますが、論文試験って要はパズルゲームみたいなものです。
答案構成は、”問い”に沿った”解のピース”を見つける作業です。
“解のピース”となるのは、インプットで身に着けます。
- 基準・留意事項
- 定番フレーズ
- 自己文
この3つが”解のピース”となるもので、問いに対して適切なピースを当てはめていくだけの作業が論文試験です。
実はそんなに難しいことはしてないんです!
答案構成の具体的なやり方
具体的な答案構成のやり方を見ていきましょう!
まずは答案構成を2つの段階に分けます。
- 論点の抽出と論点に対応する解答を決める。
- 解答骨子を作る。
論点の抽出と対応する解答を決める
最初のステップでは、問題文を読んで『キーワードは何か』『何が問われているのか』を把握します。
例えば『最有効使用の意義を簡潔に述べよ』という問いであれば、
“最有効使用”、”意義”というのがキーワード。
『最有効使用について説明せよ』というのが問われていることですね。
次に“解”を決めましょう。
ここはパズルゲームです。
問われていることにカチッとはまる”解のピース”を、インプットで身に着けた自分の持ち札から探します。
“価格諸原則の意義”(基準)
“最有効使用の定義”(基準)
“最有効使用の原則の成立根拠”(定番フレーズ)
“最有効使用の判定の必要性”(自己文)
こんな感じで、手持ちの”解のピース”を箇条書きでもなんでもいいので洗い出していきます。
解答骨子を作る
次の2ステップ目は解答骨子を作ることです。
要は、洗い出した”解のピース”をどんな順番で書くかフローチャートを作る作業です。
こんな感じ。
順番に絶対的な正解はありません。
並べた順番で自分が読んでみて気持ち悪くなければOKです!
上の例であれば、最有効使用の定義の前に成立根拠がきてもOKですし、定義→判定の必要性→成立根拠でも別に問題ありません。
以上の2ステップが答案構成です。
次に答案構成でペンが止まる理由を消していきましょう!
前回の復習です。
論点の抽出ができない原因
論点の抽出ができない原因はなんでしょうか。
これは単なる理解不足です。
最有効使用が何か知らない・わからないではどうしようもないので、まずはテキストを使ってインプットしましょう!
論点がわかるけど、何を書いたらいいかわからない場合
論点がわかったけど、対応する”解”が見えていない状態です。
この状態の主な原因は2つです。
- 問題練習の数が絶対的に不足
- 暗記したものにラベルが付いていないこと
この点については、
- アウトプットの訓練を増やすこと
- インプットのやり方を改善すること
が対応策になります。
たくさんの問題に触れることで、どれが問いに対応する”解”なのかを認識していくことができます。
数分悩んでもわからなかったら、解答例を見て”解のピース”がなんなのか覚えちゃいましょう。
また、暗記したものの、それが何なのか理解できていない場合があります。
要は、問いに対する”解”は覚えているのに、それが”解”になると気づけていない状態です。暗記はできてるのでもったいないですよね。
覚えたものに”最有効使用の定義”、”最有効使用の成立根拠”とラベルが付いていればこういった事態は防げます。
インプットの際は是非おぼえる対象にラベルを付けましょう!
論点はわかるし、何を書けばいいかもわかる
論点がわかって、何を書けばいいかもわかっている人はアウトプット力はついています。
暗記であったり、理解していることを表現する力(自己文)を訓練するだけです。
合格までもう一歩です!
答案構成に掛ける時間は2問で15分
答案構成に掛ける時間は2問で15分、1問当たり5~10分が目安です。
それ以上時間を掛けても、新しい論点は発見できる可能性は低いですし、何より答案を書く時間が足りなくなります。
“2問で”というのは、本試験は2問を2時間で解くことになりますが、1問ずつではなく、2問まとめて答案構成をすることをオススメします。
というのは、2問のうち片方の難易度が高かった場合や苦手な問題だった場合、点数が取りやすいもう片方の問題に書く時間を割いた方が良いからです。
1問1時間と割り振っても、難問すぎる場合だと40分くらいで出来ること(書けること)がなくなってしまう恐れがあります。
2問のうちどちらに力を割いた方が最大限点数が伸びるのか判断するためにも、答案構成は最初に2問まとめてするようにしましょう。
解答骨子はキレイに書かなくて良いよ!
解答骨子はあくまで自分のためのメモです。
キレイに書く必要もなければ、正確な文言を書く必要もありません。
原価法であれば、”原”でも”ゲン”でもなんでもOKです。
定義であれば、”テ”とだけ書いておけばOKです。
とにかく自分がわかればいいので、ムダな時間は削減していきましょう。
キレイに書かないと落ち着かない人は、キレイじゃなくても気にならないように訓練するぐらいの意識で!
解答骨子の正確さは重要ですが、答案構成の字のキレイさは1点にもならないことを認識しましょう。
とにかく数をこなす
ある程度インプットが進んだらドンドン答案構成をしましょう。
先ほども少し触れましたが、いろんな問題を何度も解くことで解答のパターンや典型論点が見えてきます。
数の暴力は強いです。
ちなみに、同じ論点でも解答例によって表現が異なることがあります。
解答の作成者が異なるために生じていることですが、どれか一つ自分にスッキリくる必勝パターンを抑えておけばOKです。
今回は解答例と表現が微妙に違うなぁと悩まなくてOKです。ちゃんと点数が乗ってます!
解答例を超えよう(中級者以上)
慣れないうちは解答例を参考に解答骨子を作ることになります。
ただし解答例はあくまで”例”です。
解答例の通り書けば、TACの答練では100点となりますが、本試験ではどれくらいの点数がつくのかわかりません。
解答例をベースにしつつも、こんなことも書いたらいいんじゃない?これって加点事由じゃないかな?と能動的に勉強していくとグングン力が付いてきます。
自分だけ実は気付いてる論点!って感じで、勉強も楽しくなってきます。
私が本試験を受けたとき、収益還元法について『実際支払賃料が安い場合の純収益の考え方について述べよ』という問題がでました。
『実際支払賃料と市場賃料との乖離を織り込んで標準化した純収益を採用する』というのがオーソドックスな解答です。
私の場合は、さらに『実際支払賃料が市場賃料に収束するにあたって、継続賃料の粘着性の問題、変動の原則や予測の原則を使って賃料改定の可能性や時期を検討する』などの関連しそうな論点をドンドン放り込んでいきました。
解答例には書いていないコトですが、点数はのっていると思います(点数は9割の45点でした)。
解答例にこだわらず、自分の横断的理解を試す感じで答案構成の訓練をすると力が付きやすいです!
ちなみに最初の問題例『最有効使用の意義』について膨らませるとこんな感じです。
この中からどこまで書くかを決めていくことになります。
マインドマップアプリの勧め
マインドマップというものを聞いたことある人もいるかもしれません。
木の枝葉を増やすようにノートを取って、頭の中を整理するツールです。
スマートフォンでもマインドマップのアプリがあります。
この記事で貼付ているのもマインド無料アプリです。
アプリを使えば、通勤などの移動時間でも答案構成の練習ができるのでオススメです。
隙間時間の有効活用になるので是非使ってみて下さい。
この記事のおさらい
少し長くなってしまいましたが、答案構成はパズルのようなもので、”解のピース”を自分の判断で並べていく作業ということを説明させてもらいました。
答案構成ができるようにならない理由の多くは、
- 問題演習の絶対的な量が不足。
- 暗記したものにラベルが付いていなくて出てこない。
ということです。
たくさんの問題に触れて、論点とそれに対応する解のピースを知ってください。
そして、暗記の際は”解のピース”がわかるようにラベルを付けてあげてください。